似たような機能残り実質的には変わらない?
CM飛ばし機能は家電量販店などで、製品の大きな「ウリ」として示されていることも少なくなかった。家電コンシェルジュの神原サリーさんは、「生産中止」報道について「人気のある機能だっただけに、選択肢がせばまることになり、少し残念ですね」と話した。
一方、「自動CM飛ばしを前面に出すことをやめるだけで、似たような機能は残り実質的には変わらないのではないか」との見方を示したのは、AV機器ジャーナリストで「USTREAMがメディアを変える」(ちくま新書)などの著書がある小寺信良さんだ。
小寺さんは、CM飛ばし機能をウリとしてうたっていた三菱電機と東芝が問題にされただけだとみる。別のメーカーの「音声量などで盛り上がり度を識別して選別再生する機能」をうまく使えば、実質的に自動CM飛ばしができる「ウラ技」もあるという。また、「自動」ではないが、ボタンひとつで30秒(標準テレビCM2本分)映像を飛ばすことができる商品を出している別メーカーもある。
三菱の「見直し」方針については「形式上やめて別機能の形にして、CM飛ばしをうたいはしないが実質的にはできる、という形にするのでは」と推測する。あるテレビメーカー関係者に小寺さんの見方を紹介すると、「私もそんなところだろうと思ってますが…」と話していた。
一方、民放連に対しては、小寺さんは「視聴率に関係ない録画問題に口を出したのは、スポンサーへの配慮というよりも、自分たちの威厳を示したかっただけではないでしょうか」との見方を披露した。