尖閣事件でも中国側が日の丸踏みつけるケースも
だが、この逆のことは、海外ではしばしば行われている。最近では、2010年9月に起きた沖縄県の尖閣諸島沖での漁船衝突事件をめぐる中国側の抗議行動で、北京の日本大使館や上海の日本総領事館前で日の丸が踏みつけられたりするケースがあったが、これが外交問題化したことはない。韓国や米国でも過去に日の丸が燃やされたケースがあったとされている。
仮に今回の行為を立件した場合、海外で日の丸が燃やされるなどしたケースについても、外国政府に対して抗議するように求める声が国内から噴出することは確実だ。
このためなのか、日本政府の対応は慎重で、事件から2日が経った2月9日午後の記者会見でも、枝野幸男官房長官が
「ロシア政府から日本政府に申し入れはあったが、その事実関係について日本政府としては確認できていない」
と述べるにとどまっている。