倫理的な問題を指摘する声も
ただ、この芸能関係者は、ドラマ化の実現には問題が多いとみる。
「市橋被告の刑が確定しておらず、タイミングがまずいんですよ。視聴者からのクレームが考えられ、テレビ局のモラルやコンプライアンスが問われます。倫理的にみてどうかなということです。ドキュメンタリーならいいと思いますが」
実際、英会話講師の遺族は手記についても強い嫌悪感を示しており、ネット上でも、ドラマ化は不謹慎だとの声が相次いでいる。
殺人の疑いで指名手配され、時効直前に逮捕された故・福田和子の場合も、フジテレビが2002年8月に手記を元にドラマ化した。しかし、それは1審判決が出て、かなり経ってからのことだった。
水嶋ヒロさんのデビュー作は、2週間ほどで100万部を突破したが、市橋被告の手記は、幻冬舎によると、10万部という。
前出の芸能関係者は、ドラマ化についてこうみる。
「テレ朝へのリーク説で分かるように、幻冬舎の巧妙なプロモーションである可能性があります。本を売る手段として、ドラマ化してほしいということですよ」
関係者によると、当のヒロさんは「3年間はドラマに出ない」と言っていたという。デビュー後は、ツイッターを含めて沈黙しているが、小説を出したポプラ社では、「何かは分かりませんが、創作活動をされていると聞いています」(宣伝広報課)と言っている。