子ども手当「強制終了」の危機  4月以降支給額減り大混乱

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   政権交代の目玉だったはずの子ども手当が、「強制終了」の危機を迎えている。政府は2011年度にも子ども手当を支給する法案を閣議決定したものの、ねじれ国会の中、現行の子ども手当法が終了する11年3月末までに新法案が成立するかどうかは微妙な情勢だ。

   仮に年度内に成立しなかった場合、かつての「児童手当」が復活するが、所得制限をめぐる複雑な処理が必要になるなど、様々な混乱も予想される。

4月1日からは「旧児童手当」が復活する

   政府が11年1月28日に閣議決定した11年度の子ども手当法案では、3歳未満への支給額は月額2万円に引き上げ、3歳~中学生への支給額は月額1万3000円に据え置く。支給総額は2兆9356億円で、そのうち政府が2兆2077億円、地方自治体が5549億円を負担することになっている。政府は年度内の成立を目指しているが、自民党や公明党などの野党は反対の姿勢を示しており、年度内の成立は微妙な情勢だ。

   では、年度内に新法案が成立しなかった場合、何が起きるのか。

   現行の「子ども手当法」は、10年度限りの時限立法だ。そのため、11年度のための法案が通らないと、3月31日で終了してしまう。現時点での子ども手当は、自民党政権から行われていた3歳未満に月額1万円支払われる「児童手当」に上乗せする形で支給されており、現行の子ども手当法が終了すると、法律上は4月1日からは「旧児童手当」が復活する形だ。

   4月以降は支給額が少なくなる可能性が高い上に、さらに混乱が起こる可能性がある。子ども手当も児童手当も、支給されるのは2月、6月、10月の年3回。つまり、11年6月には、10年度の子ども手当法を根拠にした2月~3月の子ども手当と、児童手当法を根拠にした4~5月分の児童手当を同時に支給する必要がある。

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