たびたび「なりすまし」が問題化する著名人のツイッターアカウントだが、アカウントの持ち主が意図しないツイートが発信されるという「怪現象」が起こっている。
乗っ取りに見える現象に見舞われたのは、自民党の大島理森副総裁のアカウント(@tadamori_oshima)だ。2010年4月に開設。夏の参院選挙に向けて街頭演説の予定などが書き込まれていたが、7月中旬を最後に、書き込みが途絶えていた。
首相と辻元清美衆院議員の会談内容を揶揄
ツイートが復活したのが半年以上経った11年2月4日午前9時過ぎ。
「2月6日、朝6時~TBS「時事放談」に出演します。お相手は渡部恒三議員です」
と、テレビ番組出演予定を知らせるものだった。だが、その50分後に異変は起こった。
9時51分に、読売新聞の「首相は革命家ではなく実務家…菅氏が辻元氏に」という記事の見出しを引用しながら、
「なんじゃい、その例え」
と、菅首相と辻元清美衆院議員の会談内容を揶揄。直後の9時52分にも、「菅政権で初の党首討論、9日に」との記事に、
「フルぼっこにしてくれ」
とコメント。なお、「フルボッコ」とは、「全力で叩きのめす」という意味のネットスラングだ。自民党の副総裁が、このようなスラングを使うことは、通常ならば、ちょっと考えにくい。
「私のつぶやきではないので、削除させました」
本人も異常に気付いたようで、10時5分には
「秘書から連絡あり。ついったーおかしくなってます。なにかされたのだろうか。調べてもらってます」
「私のつぶやきではないので、削除させました」
とツイート。前出の書き込みは、すでに削除されている。
大島事務所では、
「事情が分かる者がいない」
などと話している。