メディアのウィキリークス化進む アルジャジーラに続きNYタイムズ参戦か

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NYタイムズが自前で機密漏えい受け皿を検討?

   最有力紙と自負するニューヨーク・タイムズもアルジャジーラのAJTUのようなシステムを検討しているようだ。同紙はイラク・アフガン戦争関連の機密漏洩ではウィキリークスから事前に情報提供を受け大々的に報道したが、11月の外交機密文書の件では外され、ガーディアン紙の好意で機密ファイルにアクセスした経緯がある。アサンジと同紙の関係は冷え切り、復縁する可能性はゼロに近いと見られている。

   そこで自前のウィキリークスを考えているのだろう。同紙のビル・ケラー編集長はヤフーニュースのマイケル・カルデロンに以下のように語った。

「少人数のスタッフが、調査取材チームや法律部門のアドバイスを受けながら、内部告発者向けにいわばEZパス(日本でいう有料道路のETCのこと)のようなものを設立するオプションを検討している」

   AJTUのようなものかという問いに対し、同編集長は具体的に何も決まっていないとしながらも、「そんな感じのものを考えている」と答えた。

(在米ジャーナリスト 石川幸憲)


石川幸憲プロフィル

上智大学卒業後、渡米。南イノリイ大学博士課程修了(哲学)、ペンシルベニア大学博士課程(政治学)前期修了。AP通信記者、「TIME」特派員、日経国際ニュースセンター・ニューヨーク支所長などを歴任。著書に『ウィキリークス』(共著、アスキー・メディアワークス新書11年2月刊)『キンドルの衝撃』(毎日新聞社10年1月刊)がある。

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