旅行会社が支払う場合もある
ツアー客の場合は、「利用料」は旅行会社を通じて徴収する。政府・外務省は受益者負担を原則にしているが、旅行会社が「肩代わり」するケースもあるという。
ある旅行代理店は「各社の判断になるでしょうが、そういった(肩代わりする)ケースもないとは言えないでしょうね」と話す。
旅行者自身が負担する場合は、ツアーを企画した旅行会社がとりまとめて、外務省が指定した支払い口座を連絡するようになっている。
ちなみに、請求しても支払われない場合は5%の延滞金を加算して督促する。それでも支払われない場合には法廷に持ち込むこともあるほど、かなり厳格に運用しているようだ。
一方、旅行会社としても「肩代わり」はできれば避けたいが、海外旅行に政情不安や治安、自然災害のリスクはつきもの。トラブルに見舞われて延泊する場合のホテル代などは旅行者の負担になることはツアー契約には盛り込まれている。
大手旅行会社は「事実上ツアーが成立しなくなった場合には代金の一部を戻すことがあります。一人ひとり対応が違ってきますが、できるだけツアー代金でまかなえる方法を考えています」と話している。