富士通「一芸採用」3倍増 内定するのは「とんがった」人材

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「変わったことをやっていれば大丈夫」ではない

   近頃では、学生が面接の際に答える「志望動機」では「模範解答」が多かったり、自宅で学生が受験する企業の採用ウェブテストで代行業者が横行したりといった状況下で、採用の仕方に頭を悩ます担当者は少なくない。富士通の取り組みもそんな中での試行錯誤の一環といえそうだが、一方でネット掲示板では「スポーツなどのすごい実績は、現行採用方式でも評価される。何も変わらないのでは」といった反応も見受けられる。

   「就活のしきたり」(PHP新書)などの著書があるジャーナリストの石渡嶺司さんにきいてみると、「何だかの分野で実績を挙げた学生は、『自分で考え自分で行動する』ということができていることが多く、そうした自主性を認めていこうという姿勢には賛成できる」と評価する一方で、「同種の取り組みは、これまでも登場しては消えたり、細々と続いたりと目新しさはない」とも指摘した。

   また、富士通の取り組みにより一芸採用が改めて注目されることで「学生時代に変わったことをやっていれば大丈夫だ、という誤解をする学生が出てくる可能性もあり、その点は少し心配です」と懸念も示していた。

   富士通では、2月から「チャレンジ&イノベーション採用」のエントリーシート受付を始める。前年の3倍の「30人程度」の採用を想定しているという。

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