再編で保険料の値下げが期待されていた
少子高齢化で高齢ドライバーが急増する中、高齢者による事故件数も増加傾向。一方、損保各社の保険料収入は、若者の車離れや保険料が安いコンパクトカー人気で減り、収支は悪化している。損保業界は「高齢者の保険料を引き上げなければ、公平性が保てず、収支も改善しない」(大手損保幹部)と理解を求めている。
しかし、インターネット上ではさっそく「高齢者だけを値上げするのは納得がいかない」などと不満を訴える書き込みが相次いでいる。そもそも、損保業界では2010年4月、再編によって「3メガ損保」体制が確立し、効率化による保険料の値下げなどが期待されていた。
統合効果を早期に発揮し、契約者へメリットを還元しなければ、こうした不満はますます高まりかねず、保険料の割安感からネットや電話で契約する「直販損保」に顧客が流れる可能性も指摘されている。