大雪で露呈した過疎化の悲劇 死亡45人の6割が高齢者だった

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若者がいても雪下ろしの経験が乏しい

   高齢者も、除雪作業をやってくれる人が少ないとはいえ、自分の体力を過信したことは否めない。10年前に雪下ろしができたからといって、いまその体力が残っているわけではない。

   雪氷防災センターの山口氏は、「雪害と過疎化の問題はじつはセットなんです。若者がいれば雪下ろしも任せられますが、いない。また若者がいても雪下ろしの経験が乏しいので技術が伝承されていないことがあります」と話す。

   高齢者ばかりで、どうにもならないのが現状のようだ。

   じつは、今冬に日本海側に多くの雪を降らせているのも、地球温暖化が密接にかかわっていると考えられている。

   前出の山口氏は、「この冬は平年よりも日本海の海面の水温が高い。そこに冷たい寒気が入り込むことで、水蒸気が活発にできて雪が降りやすくなるのですが、海水と気温の温度差が大きいほど、雪を降らせるポテンシャルも高まる可能性があります」と説明する。必ずしも、地球温暖化の影響で雪が減っているわけではなかったのだ。

   ウェザーニュースによると、2011年2月いっぱいは強い寒気があり、日本海側の大雪も「引き続き注意が必要」としている。

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