10年間で事故3倍以上
警視庁や福岡県警などによる「ノーブレーキ」に関連する摘発報道が散見されるようになり、個人ブログなどで反発する愛好家もいる。確かに運転が下手な人はノー(もしくは前だけ)ブレーキ自転車に乗るべきではないが、自分は上手だし無謀運転はしないので大丈夫だ、自己責任の範疇で放っておいてほしい、といった訴えもある。
財団法人「日本サイクリング協会」では、「そうした愛好家の考えを完全に否定する気はないが…」としつつ、「やはりルール、法律は守りましょう」とブレーキを前後輪につけることを呼びかけている。「自分は事故を起こさない」という自信過剰な人も少なからず事故を起こしており、結果としてきちんと前後ブレーキをつけているスポーツバイク(自転車)ファン全般に冷たく厳しい視線が車・運輸関係者らから向けられつつある現状もあるという。
警察庁が10年にまとめた「(09年の)交通事故の発生状況」によると、自転車関連事故のうち、相手が歩行者のケースは、1999年には801件だったのが、2003年に2000件を超え、09年には2900件超と3000件に迫る勢いだ。10年間で3倍以上に増えている。09年は4件の死亡事故(自転車対歩行者)が起きている。