各企業「面接で見抜くことができる」
かつては、有名私大の学生がブログで不正を告白し、コメントが殺到する炎上状態になったことがある。
替え玉が横行するようなら無意味とも考えられなくもないが、各企業は、それでもなぜウェブテスト導入を続けているのか。
数年前からテストを実施しているある大手建設会社では、広報担当者が替え玉受験の可能性は認識しているとしたうえで、その理由をこう説明する。
「面接官には専門家もいるので、不正なことをすれば、面接で見抜くことができます。しかし、ウェブテストに頼ったり、重要視したりしていることはなく、要は多面的に人物を見る1つの指標ということですよ」
性格診断テストを数年前から導入している大手損保会社では、次のように言う。
「就職予備校の指導で、本当とは違う性格を記入する可能性も確かにありますが、こうしたことは面接の中で分かってきます。正誤を問うものでも正解があるものでもないので、自宅でやってもらうことにも心配していません」
一方、学生らはウェブテストをどうみているのか。
有名私大出身のある会社員男性(23)は、企業の狙いについて、「替え玉の例は多いと思いますよ。むしろ、テストに協力してくれるいい友人がいるかどうかを企業が見ているのではないか」と皮肉な見方をする。ネット上では、企業が大量の志願者を切る口実に使っているのではないか、コストを安くするための苦肉の策ではないか、との指摘もあるようだが、はっきりしていない。
ちなみに、前出の「東大生の代行」サービスは、ネット上で、東大生の学生証を無断で転載された、愛犬しつけ法のサイトを援用している、といった指摘が出ている。J-CASTニュースでは、サイトにあるメールアドレスを通じて取材を申し込んだが、まだ回答は来ていない。