NHKの青山祐子アナウンサー(38)が、ニュース番組内での「結婚報告」について、同局幹部から「怒られた」。公共放送のNHKとして当然なのか、それともNHKの頭が固いのか。
「青山祐子 番組で結婚報告 怒られた」(日刊スポーツ)、「注意された『3度も言うのは少しやり過ぎ』」(スポーツニッポン)――2011年1月19日にあったNHKの定例放送局長会見で出た青山アナ関連のやりとりについて、スポーツ紙各紙が報じた。
「仕事もしっかりやって、家庭も充実させていきたい」
青山アナの結婚を巡っては、1月17日付のスポーツ報知が「近日中にも入籍し、今年3月には挙式・披露宴を予定している」「お相手は医療福祉関連会社の役員を務める都内在住の一般男性(37)」などと報じた。
その17日の夜、青山アナは、自身がキャスターを務める「News Watch(ニュースウォッチ)9」の中で、大越健介キャスターとともに事実上結婚報道を認めるやりとりを複数回にわたって披露した。同番組はこの日、「婚活疲れ」を特集しており、特集と関連付けたやりとりもあった。
19日の会見では、担当理事が「3回も(結婚に)触れるというのは想定していなかった」「最後にさらっと触れる程度が適当ではなかったか、と現場に伝えた」などと話した。これが「怒られた」報道となったようだ。
17日の放送内容を確認すると、青山・大越両キャスターは、細かくみると4回、結婚をめぐるやりとりをしていた。
まずは番組冒頭、大越氏が「今日は素敵な女性の笑顔からお届けしましょう」。青山アナが「えっ?」と笑う中、大越氏は「青山さんの笑顔も心なしかいつもより輝いているようですが…」と水をむけると、青山アナは「いえそんな」と受けた。
しばらくして、大越氏が「次は結婚についてのニュースです」と言って青山アナの顔をじっと見た。戸惑う素振りをみせる青山アナに対し、大越氏は「何か慌ててません?」と声をかけた。青山アナは「何か(話を)ふられるんじゃないかと思ってましたけど…」といいながら進行し、「婚活疲れ」の特集に入った。
特集が終わった際、青山アナが婚活について、「ゆっくりと進めていくことが大事だと思う」などと感想を語ると、大越氏は「説得力ありますねえ」と思わせぶりに話した。
そして番組終了間際、大越氏が「婚活の問題を報じた」ことに触れ、「例えばですよ、青山さんが近々結婚するとして」と断り、仕事を続けるのか家庭に入りたいのかを質問した。
これに対し青山アナは、「仕事はしっかりやっていきたいですし、家庭も充実させていきたい」「心はしっかりと決めてありますので。覚悟を固めました」と答えた。大越氏は「青山アナの姿はテレビでまだ見られるということですね」と確認すると、青山アナは「はい。今まで以上にがんばります」と「決意表明」した。
民放ニュースでは結婚明言の例も
この2人のやりとりを受け、スポーツ紙などは「結婚をほぼ認めた」などと報じた。しかし、青山アナの結婚報道を知らずに番組をみた人の中には、2人の遠回しなやりとりについて「何のことだろう」と不思議に思った人もいたようだ。インターネットで検索して結婚報道を見つけ、「そういうことか、と理解できた」という報告をブログでしている人もいる。
青山アナによるニュース番組での事実上の「結婚報告」や局幹部による「叱責」について、NHKへは視聴者からの反応が届いているのだろうか。たとえば、「受信料で運営しているNHKが、しかも、ニュース番組の中で女子アナの結婚話を披露するとは何事か」といった批判や、逆に「おめでとう、よかったですね」といった祝福コメントも想定される。幹部による「叱責」に対しても、賛否の声がありそうだ。
NHK広報部によると、青山アナの結婚話にまつわる視聴者からの反応は「数や内容はまとめていない」。特別に多く声が寄せられた案件の場合は個別にまとめて公表することはあるが、基本的にはとりまとめは行っていないという。
ヤフーにネット配信された青山アナの結婚話関連ニュースに寄せられたコメントなどをみると、「結婚報告」に対して概ね好意的な反応が多いようだ。幹部による「叱責」に対しては、「ケツの穴が小さい」などと青山アナを擁護する声も複数あった。勿論、プライベートの報告をするべきではない、という批判も見受けられる。
民放では、日本テレビの鈴江奈々アナが08年10月、夜のニュース番組「NEWS ZERO」で、その日の放送が終わる直前に「私ごとで恐縮ですが、おととい結婚致しました」と報告した例などがある。