そばの太さ一定にせず「手打ち風」に
クラフトモリーオの藤澤社長は、業務用製麺機の製造・販売に携わっていた経験をもち、「家庭でおいしいそばを作りたいという思いを叶えたかった」という。機械加工業のK FACTORYの協力を得て実現。開発には5年かかった。
「そばびと」は、まず「そば玉」を作る「捏ね機」の中にそば粉を入れて、一定の分量の水を入れながらハンドルを回して捏ねる。取り出して丸めた「そば玉」を、そばを切る「延し機」に入れて、電動ドライバーを使って裁断すると、そばが押し出されてくる仕組みだ。
「手打ち風」であることや、飽きのこない食感と歯ざわりをよくするため、穴の大きさをあえて一定にせず、大小太さの違うそばになるようにした。裁断して、すぐに茹でる「即ゆで」タイプで、「そばは耳たぶよりもやわらかい多水加麺なので、茹であがりが早く、食感もソフト」(藤澤社長)なのが特徴だ。
2010年秋、試作機をもって出向いた仙台で、「人だかりができたほど」(藤澤社長)の評判を呼んだ。11月には東京ビックサイトで開かれた中小企業総合展にも出展し、好感触を得ていた。岩手県産のそば粉約20食分(2キログラム)と、そばつゆをセットにして販売していく。