いすゞが日野抜き初のトップ 国内トラック販売に歴史的異変

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業界で「一番暴れている」のはいすゞ?

   日野の連続首位は「カローラ」、スズキよりもさらに長く37年に及んだ。得意とするのは長距離を走る大型トラックで日本通運、西濃運輸など運輸業界の大手に強く、トヨタグループでもあることから強い顧客基盤を誇ってきた。一方、いすゞは「エルフ」で知られる小型トラックで圧倒的なシェアを持ち、普通トラックはダンプカーなど建設用途が主力だった。

   公共工事の縮小で建設業界向けが縮小すると、運輸業界向けを強化。1990年代に日野を脅かした二番手の三菱ふそう(三菱自動車)が2000年のリコール隠し発覚などで評判を落とすと、次々と顧客を奪い毎年シェアを上げた。いすゞは中東やアジアなど海外で稼いだ収益を国内の販売費につぎこんだとも言われ、業界では「一番暴れている」と囁かれた。「暴れる」とは値引き販売のことを指す。

   日野といすゞはディーゼルエンジンの排ガス浄化装置を共同開発し、バス事業を折半で運営する間柄にある。いすゞもトヨタの出資(5%)を受けており、一時は日野・いすゞの両社が開発や生産で全面的に組む話もあったが今はその機運は薄れている。国内市場は成長こそ望めないが「首位」の勲章は大きい。まずは2010年度で日野が返り咲くか、いすゞが維持するかが焦点になる。

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