ガソリン車の低燃費競争激化 トヨタが新型ヴィッツで猛追

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   ガソリンエンジン車の燃費が急速に向上し、10.15モードで1リットル当たり30キロと、ハイブリッドカー(HV)並みのエコカーが2011年にマツダとダイハツ工業から登場する。エコカーと言えば、HVや電気自動車(EV)が話題を集めているが、自動車メーカーは内燃機関(ガソリンエンジン)が自動車の動力源として今後も主流であり続けるとみて、高効率の低燃費エンジンの開発にしのぎを削っている。

日産マーチをダイハツ・ムーヴが抜いた

   ダイハツの新型ムーヴはリッター27キロを達成し、HVを除くガソリン車の首位となった。トヨタ自動車は新型ヴィッツで同26.5キロをマークし、ムーヴを猛追する。ガソリンエンジンでもリッター30キロが目前に迫ってきた。

   ダイハツが12月13日に発表した新型ムーヴは、1995年発売の初代から5代目となるフルモデルチェンジで、燃費を従来モデルより5キロ改善し、27キロを達成した。27キロは軽に限らず、小型車を合わせてもガソリン車のトップ。これまでガソリン車で首位だった日産マーチの26キロを抜いた。

   2010年7月に登場したマーチは燃費重視の3気筒エンジンを搭載し、アイドリングストップなどと合わせて26キロを達成したが、わずか数カ月で首位の座を譲ることになった。現時点で27キロを上回るのは、ホンダのフィットハイブリッドの30キロ、トヨタプリウスの38キロなどHVに限られる。

   ムーヴは車体の軽量化とエンジンの効率を高めることで、飛躍的に燃費を向上させた。ボディーやエンジンの部品の見直しで車体重量を従来モデルより35キロ軽くし、アイドリングストップやエンジンとCVT(無段変速機)の最適制御で、従来モデルよりも5キロの改善を実現した。ムーヴがすごいのは、軽乗用車で最大の室内幅(1メートル35センチ)を実現するなど、小型車に勝るとも劣らない広いスペースと燃費を両立したことだ。

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