9月期は経常利益8億円を見込む
さらに、急速に経済力をつけている中国からの来場を促すため、HISとの共同出資で中国・上海と長崎を結ぶ海上航路の運航会社を設立し、7月にも運航を始める計画を急ピッチで進めている。
2011年9月期の業績予想では、売上高は16.8%増の132億円、経常損益は8億円の黒字を見込む。入場者数も20.1%増の185万人と2ケタ増を予想しており、沢田秀雄社長は「集客状況を見れば営業損益の黒字化は間違いない」とも述べ、自信を見せた。
強気な姿勢を見せるHTB。わずか1年前にはHIS関係者でさえ「再建は難しい」とつぶやいていたことから見れば、想像以上の前進で、光は着実に差してきたといえる。
しかし好調な業績を支えている理由の一つは、市からの再生支援交付金だ。入場者が増えてきたとはいえ、「一時的なイベント効果が大きい」(関係者)との見方も強い。今後の再建の行方を左右する可能性が高い中国など海外からの入場者の動向も未知数で、HTBの正念場はまだまだこれからだ。