赤字まみれだったハウステンボス  HIS傘下で急回復した理由

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   旅行業大手エイチ・アイ・エス(HIS)の傘下で経営再建を進めている大型リゾート施設「ハウステンボス」(HTB、長崎県佐世保市)が好調な業績を上げている。

   HISの傘下に入って初年度となる2010年9月期単体決算が2010年末発表され、経常利益は4億200万円と、1992年の開業以来初の経常黒字を確保した。同市からの再生支援交付金が寄与したとはいえ、2011年9月期には本業のもうけを示す営業損益でも黒字化を視野に入れているという。

年間入場者数が3期ぶりに増加に転じる

   決算期を従来の3月から9月に変更したため、6カ月の変則決算となるが、売上高は55億7000万円で、前期と比較するとほぼ横ばい。営業損益は1億4000万円の赤字だが、前期は7億円を超える赤字を計上しており、大幅に改善した。

   同市からの再生支援交付金4億3900万円を営業外収入に計上し、経常損益では黒字化を達成。最終(当期)損益も4億2700万円の黒字となった。HISの支援が決まる昨春以前、破産の危機さえ浮上していたHTBにとって、「まずまずの初年度だった」(関係者)との評価は決して言い過ぎではない。

   好調要因の一つは入場者の増加だ。2010年9月まで1年間の入場者数は154万人で3期ぶりに増加に転じた。背景には入場料の値下げがある。また、集客効果が高い多彩なイベントを開催。人気アイドルグループ「AKB48」を招いた企画で若者を引きつけたほか、海外から著名人を集めてガーデニング世界大会を開き、中高年にまで客層を広げる取り組みにも力を入れた。

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