マツコ・デラックスさん(38)、戦場カメラマンの渡部陽一さん(38)といえば、昨年ブレイクしテレビに引っ張りだこだが、出演料はマツコさんで1時間あたり10万円程度。人気タレントと比較すれば10分の1なのだという。
これはギャラが「芸能人枠」と「文化人枠」に分けられていて、マツコさんはエッセイストのため「文化人枠」の安いギャラ設定になっているのだそうだ。
中山秀征、恵俊彰は100万円
「週刊ポスト」の2011年1月14日、21日合併号の芸能人のギャラ特集によれば、マツコさんのギャラは激安で「1時間番組当り10~20万円程度」と書かれており、ネットでは「安すぎる」と話題になっている。芸能界事情に詳しいジャーナリストに話を聞くと、マツコさんや渡部さんがテレビに引っ張りだこの理由として、もちろん、お茶の間での人気が高いこともあるが、
「マツコの出演料は1時間あたり10万円。人気タレントと比較し10分の1程度の出費で済むため、経費削減にうるさいテレビ局にとって有り難い存在」
だから、テレビ出演の機会が増えるのだという。
また、人気タレントの出演交渉をする際に、芸能事務所がバーターで売れていないタレントも出演させろと持ちかけることが多いが、マツコさん、渡部さんにはそうしたことがなく、ピンポイントで出演させることができる。こうしたことがテレビ番組制作側の受けもいいのだという。ちなみに、中山秀征さん、恵俊彰さんら売れっ子のタレントのテレビ出演料は、1時間あたり100万円程度だそうだ。
大学教授より評論家の方が高い
しかし、なぜ「芸能人枠」と「文化人枠」ではこれほど出演料に開きがあるのか。テレビ出演の多いある編集者に話を聞くと、
「文化人の出演料が安いのは、テレビの昔からの慣習です。本業で稼いでいるという前提から安く設定されて今日まで来ました」
この編集者がテレビの2時間特番にコメンテーターとして出演したときのギャラは5、6万円だった。実は「文化人枠」でも出演料の差があり、大学教授や新聞社・雑誌社の正社員の記者、編集者の場合は1時間あたり3万円から5万円。評論家やマツコさんのようなエッセイストはこれよりも高く設定されるのだそうだ。