関空-成田便や、関空-福岡便が片道5000円程度?
国内の航空会社も、動きを活発化させている。ANAは10年9月、LCCに参入することを発表、11年度下期に国際線と国内線の運航を始める。関西空港を拠点に、関空-成田便や、関空-福岡便を片道5000円程度で運航するものとみられている。
スカイマークも10年11月、14年度をめどに国際線に参入することを表明。仏エアバス社の超大型旅客機A380型機も最大6機導入することも発表した。さらに、西久保慎一社長が10年12月の記者会見では、現在17機保有している機体を、14年までに50機にまで増やしたい意向を明らかにしている。
一方、会社更生手続き中の日本航空(JAL)は、
「(スカイマークなどのLCCの台頭は)大きな流れとしては、我々の主たるターゲットとしている部分とは重なりがうすい」(大西賢社長、10年12月28日の定例会見で)
「質のいい、ハイクオリティーな、プレミアムな輸送会社を目指したい」(稲盛和夫会長、10年10月20日の講演で)
と、LCC参入には否定的な見解を繰り返している。
前出のJTBのアンケートでは、
「将来的に、就航路線の増加とともに利用者数も増えれば利用意向も高まると考えられる」
とも予測。LCCの需要が伸びるのはほぼ確実だが、既存キャリア(レガシーキャリア)との市場の競合が課題になりそうだ。