長谷川洋三の産業ウォッチ
トヨタ社長新年の抱負:「雨降って地固まるの年にぜひしたい」

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「雨降って地固まるの年にぜひしたいと思います。販売も頑張っています。駅伝レースのように、前年の経験をきちんと次の年に引き継げるよう頑張ります」

   トヨタ自動車の豊田章男社長は2011年1月5日、東京都内のホテルで開いた日本自動車工業会の新年会で私に新年の抱負をこう語った。

   米調査会社のオートデータによると2010年の米国の新車販売台数は前年比11%増の約1158万9000台と5年ぶりに転じた。しかしGM、フォードなど大手各社が販売台数を伸ばす中で、大規模リコール(回収・無償修理)問題が尾を引いたトヨタ自動車は唯一前年比0.4%減少し、176万3595台と3位に留まった。3年連続の前年割れだった。シェアは前年の17.0%から15.2%に後退した。

ブラジル2010年新車販売台数は351万5120台

   また2010年の日本国内の新車総販売台数は政府のエコカー補助金効果もあって、前年比7.5%増の495万6136台と6年ぶりにプラスに転じた。このうち排気量660cc超の登録車は前年比10.6%増の322万9716台、660cc以下の軽自動車は2.3%増の172万6420台だった。

   こうした中で世界の自動車地図も激変。中国の2010年1-11月の新車販売台数はすでに1639万5000台と、2年連続で世界最大の自動車市場となることが確定している。またブラジル自動車販売店連盟が5日発表したところによるとブラジルの2010年の新車販売台数は前年比11.9%増の351万5120台と、ドイツを上回り、中国、米国、日本に次ぐ世界4位の自動車市場に浮上、新興国市場争奪戦が一段と激化する見通しだ。

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