2ちゃんねる復旧見通し立たず 「閉鎖ありうる」深刻事態

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   2ちゃんねるで運営情報流出とされるトラブルがあり、顔となる「ニュース速報板」が一時姿を消す事態になっている。さらに、2ちゃんそのものの閉鎖もありうるというのだ。過去には、韓国からサイバー攻撃を受けたケースがあるが、何が起きているのか。

「ハッカーが、よほどの腕なのか 運営の管理がずさんなのか」

運営側の設定ミスなども原因か

2ちゃん閉鎖のピンチか
2ちゃん閉鎖のピンチか
「このままだと2chが正常機能しない つまり閉鎖じゃねーか」

   2ちゃんねるでこんな騒ぎになったトラブルは、ニュース速報系のスレッドで2011年1月6日昼前後から始まった。

   ニュー速系スレでは、記者とよばれるユーザーにキャップというスレ立て権限が与えられている。ニュース以外の話題によるスレ乱立を防ぐためという。ところが、何らかのトラブルで、一般ユーザーによるスレ立てや削除が横行するようになり、2ちゃんは、過去に例のない大規模な混乱状態に陥った。

   この混乱で、ニュース速報板は、停止措置が取られたためか、一時姿を消した。また、「速報headline」を始め、「ニュース速報+」「芸スポ速報+」各板などでも、6日夕から事実上、記者による更新がストップしている。2ちゃんのサーバーでは、ニュー速系や運用情報のものが、データ取得不可のエラー表示になっている。

   7日夕現在も同様な状況で、復旧の兆しは出ていない。

   真相は不明の部分が多いが、運営側ともみられる2ちゃんの書き込みによると、あるユーザーが2ちゃんで権限を持つ削除人の作業時のログを見つけたのがきっかけという。そして、運営側の設定ミスで、2ちゃんの全ファイルリストのほかソースコードも閲覧可能になっており、別のユーザーがそれを見て、2ちゃんの全キャップを入手。勝手にスレ立てなどを始めると、ほかのユーザーにもまねる人が相次いだらしい。

   この騒ぎで、いたずらのコードを埋め込むケースも出て、スレッドの中には、おせち騒動があったグルーポンのサイトに飛ばす仕掛けもあったという。また、ウイルスを仕込まれたとの報告も出ている。

「運用にかかる極秘情報が盗まれた可能性」

   これに対し、2ちゃんねるの運営側は、キャップの権限を全部停止するともに、完全復旧のためにシステムを作り直しているらしい。

   ただ、2ちゃん運用上の内部情報が解析されてしまったとしたら、2ちゃんそのものの閉鎖も今後検討されるのではないかとの指摘も出ている。

   今回のトラブルについて、2ちゃんのサーバー提供元に関係する国内IT企業のサイト「BIG-server.com」では2011年1月6日、「2ちゃんねる壊滅」との見出しをつけたプレスリリースを出した。

   それによると、調査の結果、サーバーは何の問題もなく正常に動作していることを確認したものの、「キャップ漏れ」が原因で「2ちゃんねる掲示板が壊滅しているとの情報を入手」したという。

   BIG-server.comの担当者は、取材に対し、2ちゃん側ではないので詳しいことは分からないとしたうえで、次のようにメールで回答した。

「スレッド上の情報から、特定のCGIファイルに対する不正なアクセス方法による攻撃でキャップ情報の他、2ちゃんねる掲示板の運用にかかる極秘情報が盗まれた可能性があるようです」

   とすると、2ちゃんに運営不能などの重大な事態が考えられるのか。これに対し、この担当者は次のことを明らかにした。

「新しく入手した情報によりますと、現在、復旧の見通しは全く立っておりません。そのため、今回の原因や盗まれた情報によっては閉鎖される可能性も0ではないと思います」

   ただ、サーバーに高性能のハイブリッドタイプを使っているとして、「万が一、韓国や中国からの攻撃があってもサーバーには何の問題もないと思っております」。また、今回のトラブルを受けて、新しいサーバーも用意されているとしている。

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