家計のうちで生命保険に支払う保険料が減っている。1世帯あたりの年間保険料は2009年で45万5000円となり、1988年以来の低水準となった。生命保険文化センターが3年に1回調査する「平成21年度 生命保険に関する実態調査」の統計をもとに日本経済新聞がまとめ、2011年1月7日に報じた。
家計で支払われる生命保険料のピーク時は1997年の67万6000円。当時に比べて32.7%減った。家計収入が伸び悩むなかで、保険料の安い保険への切り替えや、契約している保険を解約する世帯が増えている。また少子高齢化が進んでいることも、保険料が減る背景のひとつ。
一方、保険に加入する際に利用した販売チャンネルをみると、インターネットを通じて加入した人は前回調査時(2006年)よりも1.1ポイント減って2.9%。銀行や証券会社の窓口で契約した人も2.6%と、0.7ポイント減った。保険代理店を通じて加入する人も7.0%から6.4%に減っており、ここ数年、生命保険会社が期待を寄せた「新チャンネル」はどれも低迷。半面、伝統的な、生命保険会社の営業職員を通じて加入した人は1.8ポイント増えて68.1%となった。