高級住宅地に家族と住み、ロールスロイスを所有
4年連続で、クロマグロを最高値で落札したリッキー・チェンさんとは、いったいどんな人なのだろう。
チェンさんは香港や中国、マレーシア、日本などに30か店以上を展開する「香港の寿司王」と呼ばれている。子どもの頃に食べたすしの味が忘れられず、若いときに東京・新宿の寿司店で修行を積んで、2004年に香港に「板前寿司」の1号店をオープン。3年で5店を構えるようになった。
香港や台湾では日本食がブームだが、なかでも美食の香港人に人気なのが寿司。「板前寿司」はカウンター席で板前が握る寿司がリーズナブルな価格で味わえると評判になった。 07年には日本に「上陸」し、東京・赤坂に1号店を出店。その翌年1月の初競りで、日本人を凌いで最高級のクロマグロを競り落とし、「板前寿司」の知名度アップに成功した。
すしチェーンを開業する前には、香港で日本風クレープ店を開いたり、ラーメン店を展開したりして、日本の食文化を広めながら開業資金を貯えた苦労人でもある。いまでは香港の高級住宅街に家族6人で住み、2000万円の運転手付きのBMWに乗り、6000万円のロールスロイスをもつそうだ。