「過去これまでの政権は中途半端で終わらせることが多かった。解決の糸口まで到達しながら政権がころりでは困る。政権は続け、政府も経済界も開国に取り組むべきだ」
日本経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は2011年1月5日、東京都内のホテルで開いた新年の経済3団体首脳の新年記者会見でこう強調し、菅直人首相が同日「2011年は日本にとって大きな分水嶺、開国元年にする年だ」とした発言を支持した。
会見に同席した岡村正日本商工会議所会頭(東芝相談役)は「ネットワークを通して革新に取り組む勇気を持つ年にすべきだ」、桜井正光経済同友会代表幹事(リコー会長)は「先延ばしをしない決断の年にすべきだ」とそれぞれ発言。菅首相が消費税を含む税制の抜本改革と環太平洋経済連携協定(TPP)への参加について6月までに最終判断する意向を示したことを援護射撃した。
ただ円の為替相場の行方については3者とも「円安は期待できない」「為替は懸念材料」との認識で一致、株価についても「10-12月期で12000円につけて欲しい」(岡村氏)というのが精一杯だった。