系列ホテルも飛行機と同じ商法 早めに予約で45%も安くなる 
(連載「LCC革命の衝撃」第3回)

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   あらゆる点でコスト削減の工夫をこらしているLCC(格安航空会社)は、飛行機を飛ばすだけが仕事ではない。世界中の航空会社と同様に、系列のホテルも経営している。羽田からクアラルンプール行きのエア・アジアXの初便に乗った記者は、その足で「LCCホテル」に向かった。「搭乗記」の第3回は、飛行機と同様、その徹底したコスト削減ぶりを紹介する。

   記者が宿泊したのは、エア・アジア系列の「チューン・ホテルズ」。マレーシア国内に9か所、インドネシアに2か所、英国に1か所展開されている。その中で、クアラルンプール国際空港から徒歩10分程度にあるホテルに予約を入れた。予約はウェブサイトで行うのが原則だ。ウェブサイトによると、建物は5階建てで、ダブルルームが222部屋ある。

エアコンは別料金、24時間使用で540円

記者が宿泊したホテル。空港から徒歩で約10分だ。
記者が宿泊したホテル。空港から徒歩で約10分だ。

   部屋の種類をダブルルーム1種類に絞り込んで手間を少なくしたり、予約をウェブサイトで行うことで人件費を削減したりするやり方は、航空産業でのノウハウが生かされている。

   記者が自宅PCから予約を行ったのは、2010年の10月6日。旅行から2か月以上前だ。1泊あたりの価格は78リンギット(2100円)。なお、この時点から2週間後(10月下旬)の価格を見ると、1泊あたり118リンギット(3190円)という設定になっていた。

   早めに予約すると、45%も安くなる計算だ。「本当に必要なもの以外は、別料金」という点も、LCCと同様に徹底されている。もっとも、朝食が別料金(6リンギット、160円)なのは良くあることで、無線LAN(1日12リンギット、330円)が有料だというケースも、海外では珍しくない。だが、エアコン(24時間で20リンギット、540円)やバスタオル(5リンギット、130円)まで有料だという点には驚かされた。

   気温が年中28~30度に達するマレーシアでエアコンを使わないことは考えられない。やむを得ず、これらの有料サービスを申し込むことにした。その結果、2泊3日で、サービス料などを含むと総額は291.08リンギット(7860円)。必ずしも「激安」という印象を持つことはできなかった。 クレジットカードの決済に成功すると、航空機のチケットを予約するときと同様、予約内容が書かれたPDFが送られて来た。

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