「ワンピース」作者の年収20億円? これは高いのか安すぎるのか

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   超人気漫画「ワンピース(ONE PIECE)」の作者・尾田栄一郎さんの年収が20億円だと報じられた。「ワンピース」は単行本の累計販売部数が2億部になり、2010年だけで3234万部を売った。キャラクターグッズも販売され、映画も大ヒット。DVDも売れまくっているため、これだけの年収になるという計算だ。これは高いのだろうか、それとも安い?

   尾田さんは4歳の頃からマンガ家を目指し、大学はデザイン技術を学ぶため建築学科に進んだ。1年で中退したが、その頃から「有名になるから」といってサインを配っていたという。1997年から「週刊少年ジャンプ」で「ワンピース」の連載をスタートしてからは順風満帆なマンガ家人生を送り、今や右に出るものがいないほどの高額所得者になった。

「ワンピース」今年は数千億円の売上げがあった

   「年収20億円『ワンピース』尾田栄一郎の実家は『そろばん塾』」と報じたのは「週刊文春」の2010年12月30日、11年1月6日合併号。2005年から国は高額納税者の発表を止めたため実際の尾田さんの年収は公表されていないが、「文春」は20億円という数字をこうして割り出している。

   まず、10年に「ワンピース」の単行本が3234万部売れたため、印税が10%として12億9000万円になる。尾田さんが書き下ろした映画「劇場版ONE PIECE STORONG WORLD」は大ヒットしDVDもバカ売れ。テレビアニメ版のDVDも発売されている。キャラクターグッズなどの二次使用料として、東映アニメーションが関係しているものだけで7億4900万円あり、海外での映像売上げが3億4300万円。一般的にフィギュアなら定価の5~10%、DVDなら1.5%が著作権料として支払われる。それらを試算すれば「年収二十億円超はいく」というのだ。

   これが正確かどうかはわからないが、あながち根拠のない数字でもなさそうだ。羨望の眼差しを向ける人がいる一方で、「少なすぎるのではないか」という意見も結構多い。

日本の現役マンガ家では破格の数字

   「ワンピース」の単行本の売上げや映画興行収入、DVDの販売などを合計すると数千億円は下らないにもかかわらず、手にするのは20億円で、さらに税金が引かれるとし、

「日本一稼いだマンガ家が20億円というのはどうなのか」
「マンガ家を目指している奴らは尾田でもこの程度とがっかりするのではないか」

などという意見がネットの掲示板に書き込まれている。

   総合出版社の編集長は、「ワンピース」の2010年の単行本売上げなどを総合的に見て、尾田さんの年収が20億円程度になるという数字はほぼ当たっているのでは、と明かす。ただし、印税は売上げの10%とされているが、大人気作であるため、「ワンピース」を発行する集英社と尾田さんの間に「特別な取り決め」があり、印税が高く設定されていたり、もしくは単行本を1冊出す度に別報酬が支払われていたりする可能性もある。仮に20億円だとして税金は9億円になり、尾田さんが実際に手にするのは11億円になると推定する。

   また、20億円が高いのか、安いのかについては、

「日本の現役マンガ家で20億円は破格の数字。これだけ稼げるマンガ家は他にはいないため、同業者は羨ましいと思ったとしても、『トップでこれだけなのか』とガッカリする人はいないと思いますよ」

ということだった。

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