「いずれ東証のシェアを取りにくる」と警戒
チャイエックス・ジャパンのジョセフ・マイヤー社長も、売買急増について「海外投資家らを呼び込み、日本市場の流動性供給に貢献したい」とコメント。表向きは、東証と競うのではなく、市場活性化により「共存共栄」を目指すとのスタンスだ。
しかし、中国など成長著しいアジア各国の市場が投資家の注目を浴びる中、日本市場は停滞ぎみ。パイそのものを急拡大させるのは難しい状況で、東証内には、「いずれチャイエックスが当然、東証のシェアを取りにくる」(斎藤惇社長)との警戒感は根強い。
チャイエックス・グローバルの親会社で米RTS大手のインスティネットを2007年に買収した野村ホールディングス(HD)の幹部は「売買高はあと一ケタ増やさなければならない」とさらなる拡大に意欲を燃やす。迎え撃つ東証も昼休みの短縮などを柱とする市場活性化策を公表したばかり。今後のシェア争いが注目されそうだ。