俳優、水嶋ヒロさんが実名で書き話題となっている初めての小説「KAGEROU」について、「小説家として先輩」のお笑いコンビ、爆笑問題の太田光さんがテレビ生放送で論評を加えた。
2010年12月19日放送の「サンデージャポン」(TBS系)で、水嶋本の売れ行きが好調だとの話題が取り上げられた。12月15日に発売され、翌16日には増刷が決まり、累計発行部数は早くも68万部に上っている。印税収入も1億円を超えるとの試算も報じられている。
泣きそうな顔で「面白いです」とも
一方の太田さんも、10月末に小説「マボロシの鳥」でデビューしている。太田さんは、水嶋本の話題はそっちのけで自身の本を手にしてカメラに向け強調するなどおどけていた。その後、水嶋本の感想をきかれると、悔しいのか照れ隠しなのか、泣きそうな顔をして「面白かったです~」と答えた。
実は、太田さんは自身の小説について水嶋さんからツイッターでほめられていた。10月末の出版後ほどなくして、水嶋さんは「物事を表と裏の両面から捉えている太田さんは凄いです」「太田さん、どんな魔法をかけたんですか?笑」と太田本を「絶賛」していた。太田さんが水嶋本をほめたのは、「お返し」という気持ちもあったのかもしれない。
それでも、番組コメンテーターで女医の西川史子さんが「私はマボロシの鳥のほうが面白かったですよ」と太田本を持ち上げると、太田さんはすかさず、「もちろんです!これとは比べものにはなりませんが……」と自身の本の「圧倒的優位」を冗談めかしながら強調した。もっとも、受け取りようによっては「水嶋本の方が比べものにならないほど良いが、私の本も面白い」という謙譲表現に聞こえなくもない。太田さんの「本音」は、どのあたりにあるのだろうか。
「KAGEROU」の評価は賛否両論のようで、同書に関するネット販売サイト、アマゾンのレビュー欄には400件近くの酷評や応援の声が寄せられ、高い関心を集めている。