「児戯を見せられているようで論評に値しない」
小沢氏は、6月に幹事長を辞任した際や9月の民主党代表選で菅首相に敗れた後などに「一兵卒として頑張る」と強調していた。また、幹事長職にあった09年12月には、中国へ「大議員団」を引き連れて行き、胡錦涛国家主席との会談で、10年参院選へ向け「私は人民解放軍で言えば野戦軍司令官として頑張っている」とも話していた。
小沢氏の「一兵卒」発言などについて、元空将(航空自衛隊)で軍事評論家の佐藤守さんに質問してみた。小沢氏らの一連の言動については「児戯を見せられているようで論評に値しない」とのことだった。それでもあえて感想をきくと、
「(小沢氏は)軍事的呼称を安易に使っており、軍事的組織を愚弄するものだ」
と厳しい批判が返ってきた。党幹事長を「野戦軍の司令官」に例えたことの是非はともかく、そうした立場にあった人間が「一兵卒に」というのは、「さも反省しているかのような謙虚さを装いつつ、実は責任から逃げた発言に他ならない」という。さらに「そうした無責任さが今回の(政倫審絡みの)言動の無責任さに繋がっている」と断じた。
自民・石破氏の指摘ではないが、やはり民主党は組織として普通ではない変な団体に見えてしまう部分もあるようだ。小沢氏は自身のサイト中の「政策とオピニオン」などで、「『普通の国・日本』を実現する」と訴えているものの、まずは民主党を「普通の組織」にする必要がありそうだ。もっとも、民主党を見限り新党を結成する可能性も幾度となく指摘されている。