「休養後は一回り大きくなって帰ってくるのでは」
水野さんはどうしてこんなに怒り続けているのか。音楽評論家の加藤晋さんによれば、まず、「活動休止」というのは、解散、二度と帰らないようなニュアンスがある、と説明する。J-POPは今や日本音楽界の柱になっていて、短期間でのシングルCDやアルバムのリリースや、多くのコンサートを求められる。「いきものがかり」は2010年、全国47都道府県で60本のツアーを行い、シングルCDを3枚、オリジナルアルバムは09年12月と、初のベストアルバム「いきものばかり」を11月に出したばかりだ。
そんな彼らにとって、半年という期間は短く、「ちょっと休ませてよ」というイメージだった。それがいきなり「活動休止」報道になったため水野さんはこんな反応をしたのではないか、と加藤さんは分析する。そして、彼らはまだ経験が浅く、CD制作やコンサート、テレビ出演の要望が殺到する中、自分達の適正な活動サイクルが分からない状況にある、とし、
「絶頂の今こそ、音楽界での立ち位置の確認と、創作のための余裕を持ちたいと考えての休養なのだろう。そうした時に出た報道に目くじらを立てるのは大人げないけれども気持ちは分かる。休養後は一回り大きくなって帰ってくるのではないかと期待しています」
と話している。