中国・四川省のテーマパークで、ガンダムを建造中――。こんな話題がネット上を巡っている。写真を見ると相当巨大な立像で、数人が足場を組んで作業が継続している様子だ。
数年前、別の中国の遊園地でも、人気キャラクターを盗用したのではないかと指摘されたことがあった。今回も事実だとすれば、関係者にとって見逃せない事態になる。
姿かたちそっくりだが、なぜか全身オレンジ色
「ガンダムっぽい物体」は2010年12月8日、中国滞在経験のあるというブロガーの「百元籠羊」さんのブログで紹介された。百元さん自身も別の人物から情報を入手したようだが、掲載された写真を見ると、公園のような場所にそそり立つガンダムと思しき立像が、右下からのアングルで写されている。像の周りには足場が設けられており、数人が作業をしているが、竹のようなものを組んだだけにも見える不安定さだ。像も、姿かたちはガンダムなのだが、なぜか全身オレンジ色に塗られており、「本物」とは似ても似つかない。
中国の検索エンジン「百度」には、正面から撮影した写真も併せて掲載されていた。ガンダムの右手親指を動かしている作業者の姿。像の前には、立看板らしきものもある。何かのイベント用につくられたものかもしれない。
ガンダムの立像といえば2009年、東京・お台場の公園に登場した高さ18メートルのものが記憶に新しい。イベントの一環でつくられ、大勢の人が見物に訪れた。2010年には、ガンダムシリーズに登場するキャラクターのプラモデル「ガンプラ」の30周年記念として、静岡にも立像がお目見えした。
「中国ガンダム」は、今のところ写真でしか判断できず、どのような素材が用いられているかも不明だ。日本国内のネット掲示板やツイッターでは、「色もすごいが・・・足場危険すぎるだろ」「全然色が違うから別物だ!と主張するんだろうな」と、笑ったり呆れたりする書き込みが続出した。また中国側でも、ユーザーの反応は「恥ずかしくて汗だらけ」「粗末なものだ」といった批判的な内容が多かった。