ウィキリークス巡るサイバー戦争激化 アマゾン、ビザ、マスターも攻撃対象?

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「ウィキリークスのために闘う」

   苦境に立たされるウィキリークスに、「救いの手」を差し伸べる協力者たちも現れた。サーバーがダウンしても機密情報の公表が続けられるようにと、同じ内容を別サイトで提供する「ミラーサイト」が世界中に続々と登場したのだ。ウィキリークスの発表では、12月7日現在で1005個ものミラーサイトがつくられている。

   さらに、ネット集団「アノニマス」(匿名の、という意味)がウィキリークスの「味方」として行動することが明らかになった。アノニマスはネット上で緩やかにつながる世界のユーザーたちの集まりだが、ハッカーも多く加わっていると見られる。アノニマスの名の下に、さらにさまざまな集団に分化しているようだ。過去にも、ネット上の表現の自由を妨げたり検閲を行ったりしたと見なした団体に向けて、過激な抗議デモやサイバー攻撃を仕掛けていた。

   アノニマスに属するハッカー集団「オペレーション・ペイバック」はウェブサイトで、「目的を同じくするウィキリークスのために闘う」と宣言。アマゾンやペイパル、エブリDNSといった企業を「攻撃対象」として名指しした。実際にこれまでも、ペイパルのブログサイトが攻撃を受け、一時的に閉鎖状態に陥った模様だ。

   「冷血」と名乗る別のアノニマスのメンバーは、英BBCの取材に対して「政府の圧力に屈したサイトに制裁を加える。複数の活動が同時に進行している」と回答。ウィキリークスを「妨害」した団体に向けた攻撃が、一斉に始まろうとしていることをにおわせた。ツイッター上でも、別のメンバーと思われるアカウントで続々と攻撃参加を表明する投稿が見られる。中には、アサンジ氏に逮捕状を出したスウェーデンの検察当局に向けたものもあり、実際にビザやマスターカードへのサイバー攻撃が行われ、サイトがダウンした。当面はこの種の動きが収まりそうにない。

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