「削除も含めて適当な対応を検討している最中」
マニ研の説明によると、参院選向けに作成したサイト「e国政」を、マニ研・PMラボ・ニコニコ動画の3者で運営した関係から、北川氏が小林氏を竹内社長に紹介した形だ。
ただ、竹内氏は、「PMラボとの業務提携は断る」と北川氏に伝えたと主張する。一方で、マニ研側は
「『マニ研とやるのはいいけど、PMラボとはいやだ』との発言はあったが、(「ザ・選挙」存続に関する、マニ研との)提携自体を断ったかどうかは、ニュアンス的に非常に微妙だ」
と話しており、両者の間の認識の違いは大きい。
PMラボの代表を務めるのは、元参院議員の小林温氏。小林氏は07年7月の参院選で神奈川選挙区から出馬・当選したが、直後に出納責任者の女性が公職選挙法違反(日当買収)の疑いで逮捕された。この責任を取る形で、小林氏は07年9月に議員辞職している。出納責任者の女性に対しては、08年6月には最高裁が上告を棄却し、懲役1年2月、執行猶予5年の判決が確定している。このことから、小林氏が連座制不適用の訴訟を起こし、勝訴しないと、小林氏は参院神奈川選挙区から5年間は立候補できなくなってしまう。
竹内氏は、このような背景を嫌って、PMラボとの提携を断ったと説明している。
マニ研では、
「我々に全く悪意はなく、善意でやっている。広告も入れていないし、PMラボとマニ研が運営費用を出している。まったくの赤字。『ザ・選挙』の更新が滞っているなか、地方議員からは『中途半端な情報が載っているのは困る』というクレームもマニ研に寄せられていた。そんな状況で、『続ける意味はあるのか』という声もあったが、『ザ・選挙』は社会的なインフラだとの面もあるので、『閉めるのか閉めないのか良く分からない』という状態よりは、2011年春の統一地方選を念頭に、『とりあえず、できるところまでやってみよう』ということになった」
と説明。さらに、
「マニ研にJANJANからクレームが来ている訳ではないので、答えにくい部分がある。直接言っていただければ、誠実に対応する」
とも話している。また、RPJ編集部では、
「本件につきましては、現在、事実関係の確認も含め、双方の弁護士で話し合いをさせていただいているところです。削除も含めて適当な対応を検討している最中でございます」
とコメントしている。