前回も囲碁対局後に大連立構想が表面化
さらに、憶測を呼ぶ要素もある。07年の大連立騒動でキーパーソンだった、立ち上がれ日本の共同代表の与謝野馨氏が、11月18日に菅首相と会談している上、12月19日には、小沢氏と囲碁で対局することになっている。両者は07年にも対局をしたことがあり、そのときの肩書きは、与謝野氏が「前官房長官」で小沢氏が「民主党代表」。この直後に大連立構想が表面化した。なお、小沢氏については、「小沢グループが民主党から離党し、自民党と大連立を組むのでは」との観測もある。
ただし、今のところ、菅首相は大連立には消極的なように見える。12月6日の記者会見でも、政権運営については
「(社民・国民新党以外の)他のグループとも、色々機会があれは話し合いをしたい」
としながらも、07年の騒動で大連立に反対したことについて
「大連立そのものが、絶対にダメだと考えていた訳ではない。だが、あの時点で大連立が実現したとすれば、衆参で与党の割合で9割という議席数。そういう場合に、国会がどのような機能を果たすようになるのか」
と、国会のチェック機能の面で問題があるとの見方を示し、
「(連立の期間を限定したり、連立の対象となる政策を事前に決めるなどの)国民の皆さんに理解していただけるような前提がないまま大連立を組むというのは、議会のあり方として理解を得にくいのではないか。そういう意味で、当時は反対の意見を言った。その基本的な考え方は、今も変わっていない」
と、現段階では大連立に否定的だ。