尖閣諸島沖の漁船衝突事件で逮捕された中国人船長の釈放について、仙谷由人官房長官が在日中国大使館側へ事前に伝えていた、と2010年12月6日付の毎日新聞朝刊が伝えた。政府は当時、釈放について検察判断だったことを強調していたが、同記事は「実際には周到に仕組まれた政府判断だったことが、複数の関係者の証言から次第に明らかになってきた」としている。
毎日記事によると、仙谷長官は9月24日午前、在日中国大使館の公使に「今日、釈放されます」と連絡した。那覇地検が釈放を発表したのは24日14時30分。仙谷長官が検察の釈放判断を知らされたのは12時30分、法務省から連絡を受けた滝野欣弥官房副長官から、ということになっていた。