傷害事件騒ぎで、歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(32)が酔うたびに暴言を吐いていたことがクローズアップされている。殴られたといううわさも出回っており、真偽は不明だが、事件でも、先に手を出したとの証言もあるようだ。
事件のあった2010年11月25日の午前3時ごろ。東京・西麻布のビル6階にあるダーツバーは、30人ほどの客で満席だった。
「お前なんか終わりなんだ」と罵倒
テレビ朝日系で12月2日放送のスーパーモーニングによると、そこに海老蔵さんが、知り合いだった元暴走族リーダーの男性(29)を連れて入ってきた。バーでは、満席を理由に入店を断ったが、それに構わず、別の客の横に強引に割り込んだという。
そして、近くにいた客に、元リーダーを指差してこう言い放ったというのだ。
「きょうはコイツより暴れるから、よろしくね」
お家芸「にらみ」のおかげか、目が据わっており、周囲を怖がらせるほどの威圧感があった。そのうち、客も怯えて次々に帰り始め、元リーダーが呼んだ容疑者の男性(26)ら3人を含む5人だけになってしまったというのだ。
このバーの関係者は、海老蔵さんが人の嫌なところを突くので有名だったと証言した。それによると、酒に酔うたび「お前なんか終わりなんだ」「金がねえんだから店に来るなよ」と罵倒したという。腕っぷしが強そうな客を見つけると、よく腕相撲を挑んでもいた。
海老蔵さんの口の悪さは、芸能界でも有名だったらしい。
7月の結婚式では、親友の俳優、伊藤英明さん(35)がスピーチで、初対面のときにいきなり、「給料いくら?」と聞いて度肝を抜かれたとのエピソードを紹介していた。また、フジテレビ系で12月2日放送の「とくダネ!」では、付き合いが長いという女性リポーターが、後で謝罪されたものの、「怖いばあば」「ばあさん」などと呼ばれたと言っている。
傷害事件でも、「先に手を出した」との証言も
酒の席では、市川海老蔵さんは、暴力を振るうこともあったとのうわさも出ている。
ロック歌手の内田裕也さん(71)は、スポーツニッポンの2010年12月2日付記事で、そうしたエピソードを紹介した。酒グセは悪く、「『海老蔵に殴られた』という話を周りから随分耳にしているよ」というのだ。父親の市川團十郎さん(64)は、11月25日の会見で、「昔は酔って服がビリビリの状態で帰ってきたことがある」と明かしており、けんか状態になることもあったようだ。
今回の事件でも、サンケイスポーツやフジテレビによると、容疑者の男性がいるグループ側は、「先に手を出したのは海老蔵」と主張している。サンスポの12月2日付記事によると、元暴走族リーダーの男性は、顔を殴られて全治2週間のけがをし、診断書も持っているという。事件現場となった会員制カラオケバーがあるビル11階のエレベーターホールには、この男性の血痕が残されているとしている。男性側は、被害届の準備もしているともいい、もしこれがウソでないなら、海老蔵さんも何らかのお咎めを受けそうだ。
ただ、フジが海老蔵さんの関係者に取材したところ、本人は「俺は手を出していない」と話したという。
所属する市川團十郎事務所の担当者は、取材に対し、「今回の件については、すべて警察にお任せしています。團十郎が会見でお話ししたこと以上に、今は特にお話しすることがありません」と話している。