「失言」止まらない民主党 今度は中井前大臣の「皇室へ非礼発言」

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「菅政権のほころびを象徴する出来事」

   衆参両院がサイトで公開している記念式典の映像をみてみた。秋篠宮ご夫妻のご入場後、しばらく国会議員らが立ったままの状態が続く。約2分後、メガネや髪型などからみて中井氏と思われる、前から6列目ほどにいる人物が右隣の男性に式次第とみられる紙を持ち上げながら話しかけ、右手で一瞬、正面を指さすようなそぶりをみせた。その際もその後も、ヤジのような音声は聞こえなかった。カメラのフラッシュ音や咳払いの声は聞こえており、そんなに大きな声での発言ではなかったようだ。

   中井氏は結局、どう説明するのだろうか。中井氏の国会事務所と地元の三重県津市の事務所に12月1日午後に数回ずつ電話したが、毎回通話中の状態だった。桜内氏の国会事務所によると、桜内氏がブログで同発言を取り上げた11月30日の昼ごろからは夕方まで、「ひっきりなし」に電話がなった。12月1日には少なくなった。

   内容は、発言者は誰なのかという質問と「良く言ってくれた」という応援が大半だったという。「国会でのヤジは問題ない」という批判もわずかながらあったそうだ。

   今回の失言騒ぎについて、元共同通信編集局長・元ニュースキャスターで近著に「小沢一郎 50の謎を解く」(文春新書)がある後藤謙次さんにきいてみた。

   後藤さんは、中井氏発言の正確な内容はよく分からない段階だが、と断った上で「菅政権のほころびを象徴する出来事だ。一連の失言続きと軌を一にしている」と指摘した。緊張感に欠け弛みを感じるという。

   柳田稔・前法相の失言による辞任に続き、失言だけの要因でないが仙谷由人官房長官らへの問責決議案が可決された。仙谷長官にいたっては、記者会見での発言を巡り、「侮辱された」とする自民党の丸山和也参院議員から提訴された。菅政権は、失言だけでなく、内政・外交ともに難局を抱えており、展望が開けない状況だ。12月1日付の読売新聞朝刊によると、小沢一郎・元民主党代表は、社民党幹部らと11月29日夜に会食し、「首相交代の可能性に言及した」という。

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