騙された注文者から被害届は出ていない模様
騙された注文者から被害届は出ていない模様で、同課によると男性は詐欺容疑で立件されていない。そもそも違法な薬物を入手しようとしていた後ろめたさから、被害届が出しにくいと見られる。
厚生労働省監視指導・麻薬対策課の担当者も「被害届を出したとしても、塩を買おうとしていたわけではなく、本人は覚せい剤を買おうとしていたわけですから、警察から何らかの疑いを持たれる可能性はあるでしょうね」と話している。
似たような事例では、07年に都内の少年ら2人がネット上で偽の覚せい剤を販売したケースがある。ただこちらは詐欺容疑で逮捕されている。
2人が、水道水のカルキを抜く市販の錠剤をハンマーで砕いて覚せい剤と偽り、1グラム3万5000円で販売したところ、偽物と気付いた男が少年を呼び出した。殴り合いになり、少年が傷害の現行犯で逮捕されたことで偽取引が発覚したというが、傷害事件にならなければ明らかにならなかった可能性もある。
兵庫県警薬物銃器対策課の担当者は、「偽物もあれば、本物が売買されている有害サイトも依然としてあるので、今後も引き続き厳しく監視と取締を行っていく」と話している。