両大臣に対する問責決議が政権揺るがす可能性
また、11月25日には、いわゆる「小沢チルドレン」53人が政策グループ「北辰会」を立ちあげ、小沢氏が最高顧問に就任。あいさつでは、「去年(09年)の選挙では『国民の生活が第一』と主張して当選させてもらった」と述べ、09年のマニフェストを着実に実行するように求めた。小沢氏は、居酒屋などで若手議員との会合を繰り返しており、今回のグループ結成には、党内基盤を固め、菅政権をけん制する狙いがあるものとみられている。
いわば、外堀が埋まりつつある形で、「諫める―亡国の政治に警鐘」(共著)の著書がある、政治評論家の杉浦正章・元時事通信編集局長は、
「小沢氏には、まだ『自分が(首相に)なりたい』という思惑があり、若手を集めて会合するなどの裏の動きを始めています。これは、小沢氏が『菅政権がもたない』と思っているからです。ですが、党内の大勢としては、まだ『様子見』。支持率が20%を切ると党内的に動きが起こってくるかもしれません」
と、「菅降ろし」は時間の問題だとの見方をしている。さらに、過去に問責決議が可決された閣僚の多くが辞任に追い込まれていることから、
「仙谷・馬淵両大臣に対する問責決議を『法的拘束力がない』と甘く見ていると、とんでもないことになる。(政局への)導火線になり得る」
と、問責決議が政権を揺るがす可能性があると警告している。