野村ホールディングス(HD)は、中国・大連市に日本語でデータを処理する事務センター「野村信息技術」を設立し、2011年5月から稼働を開始する。
大連市がIT関連企業などを誘致する「大連アセンダスITパーク」に事務所を借り、現在、野村の国内子会社が担っている個人部門の事務を移して、営業店の日々の経費や顧客の口座開設申込書などのデータ入力を行う予定だ。
日本からは社員3人を派遣。従業員は現地採用し、11年末までに250人、12年末までに500人体制を予定している。大連は不動産賃料や人件費が日本の10分の1以下とされ、今後5年で少なくとも50億~60億円の経費削減を見込んでいる。国内子会社に約1000人いる派遣社員は徐々に減らす。
株式市場の売買低迷が長引くなかで、証券会社にとって国内の事務コストの削減は大きな課題になっている。