朝鮮総連は補助金の本国送金などを否定
神奈川県の学事振興課によると、それは、朝鮮学校の教育内容を確認して問題があれば改善することや、学校経理の透明性を確保することが求められるからだという。同県の松沢知事は、2010年10月28日付で国に対し、この2点を明記した要望書を出している。
文科省が教育内容不問を打ち出したことはおかしいとして、松沢知事は、11月中に自ら朝鮮学校を視察することも明らかにした。
砲撃事件を受けて、福岡県の麻生渡知事も、無償化適用について「国費を投じて支援すべきか問題がある。考え直さないといけない」と不満を明かした。また、群馬県の大沢正明知事も、朝鮮学校への10年度補助金支出を留保する考えを示している。
もちろん、朝鮮学校に通っている子どもたちは、教育の機会均等などを考えると話が別ということはある。しかし、補助金が子どもたちに還元されず、金に困っている本国に送金されているのではといった疑惑が何度も報じられている。
朝鮮総連中央本部の広報担当者は、こうした疑惑について、次のように説明する。
「補助金の本国送金などの事実は、一切ありません。そのような話が出てくること自体が、すごく異常なことです。高校無償化の件と南北の軍事衝突の件は、何も関係ありません。無償化停止は、とても遺憾であり、速やかに進めてほしい。教育内容は、外形的なカリキュラムが指導要領に準じているかどうかということであり、財務状況も公開するよう努力していますので、批判は当たらないと思います」