無担保消費者ローンの2010年9月の月間貸付額は2628億円で、前年同月に比べて46.7%減少した。減少率は過去最大だった。日本貸金業協会が、消費者金融やクレジットカード会社など62社の取り扱いを集計した。9月に会社更生法の適用を申請した消費者金融大手の武富士は集計対象から外されている。
減少の大きな要因は、10年6月の改正貸金業法の完全施行で導入された「総量規制」とみられる。「貸付先の選別が厳しくなって、新たな貸付や追加貸付の抑制が進んでいる」(消費者金融業者)という。
業態別では、消費者金融が53.3%減の588億円、クレジットカードなどが44.5%減の2039億円となった。消費者向け無担保貸付残高は7兆7989億円で、前年同月比19.8%減。総貸付残高は11兆6018億円で、同16.9%減だった(いずれも、9月末現在)。
また、過払い金の返還額は前年同月比22.1%減の403億円。9月末時点の平均約定金利は16~18%で、改正貸金業法で定める上限金利(20%)を下回っている。