戸籍上111歳とされていたが実際は死亡していた東京都の加藤宗現さんをめぐる年金詐取事件の公判で、東京地裁は2010年11月22日、詐欺罪に問われた孫の登貴美被告(53)に懲役2年6か月、執行猶予4年(求刑懲役2年6か月)の判決を言い渡した。
判決によると、登貴美被告の母、真子被告(81)と登貴美被告は、宗現さんの妻が04年に死亡した後、宗現さんが生きているように偽装し、10年6月までに計約915万円の遺族共済年金をだまし取った。主導したのは真子被告だとも認定した。
真子被告の初公判は11年2月の予定。宗現さんは、1978年秋ごろに「即身成仏する」といって自室に閉じこもり、ほどなく死亡したと見られている。