「ツイッターとはまた違った楽しさ」
とは言え、世界レベルでは抜群の人気を誇るフェースブック。その理由は、他のSNSに先駆けて提供してきた各種機能にあるようだ。例えば、友人の投稿コメントや写真を評価する「いいね」ボタン。気に入ればボタンを押し、その数だけ賛同する人が多いことを表すという一見単純な機能だが、友人との気軽なコミュニケーションを促しやすい。さらにこのボタンを、ニュースサイトやブログといった外部コンテンツにも付けられるようにした。「いいね」が多いサイトには、フェースブック利用者からのトラフィックが増えたという報告もある。
外部コンテンツをフェースブックで紹介するためには、そのサイトに付ける「シェア」ボタンを用意した。例えばニュース記事なら、ボタンを押すだけで見出しや写真、記事の一部とリンク先が自分のフェースブックのページに表示され、友人と共有できる。
いずれも、驚くほど斬新な仕組みではないかもしれないが、多くのサイトで利用されている。フェースブックと外部サイトとの連携が増え、ネット上での広がりも増していく。自分のフェースブックのページに誘導する点でも有効だ。10年9月からmixiも類似の機能をスタートしたのは、その成功ぶりを見てのことだろう。
国内では著名人の支持者も出てきた。経済評論家の勝間和代氏は10年10月、ツイッターで自身のフェースブックページを立ち上げたことを発表。ブログやツイッターと連動させながら、「ツイッターとはまた違った楽しさがあります」とブログに感想を綴っている。企業でも、ローソンが10月27日にページを開設、サイバーエージェントは、フェースブックを採用活動に利用する。影響力の高い個人、法人の参加が増えれば、「使ってみようか」と考える人も出てきて、裾野は広がっていく可能性はある。