地方首長選挙も「連戦連敗」 民主党のダッチロール続く

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「政治主導なんてうかつに言ったら、大変なことになった」

   だが、このような状況に対して、「一喜一憂しない」という言葉を11月15日夕方の記者会見で繰り返したのが、民主党の岡田克也幹事長だ。西日本新聞の記者から、吉田市長の敗因を問う質問が飛ぶと、

「吉田さんは、大変残念だった。色々な理由があるが、この4年間の(市長としての)実績を評価した上での結果だった。民主党全体に対する逆風という面も否めないが、政党色と言うよりも、ご本人の評価という面があるのかなと思っている」

と、仙谷氏とは対象に、低支持率が選挙結果に与えた影響は比較的小さいとの見方を示した。

   民主党は、10年夏の参院選に続いて、北海道5区の衆院補選で自民党の町村信孝氏に大敗しているほか、滋賀・栗東市長選でも敗北。さらに、新宿区長選や千葉・君津市長選、埼玉・三郷市長選などでは独自候補を擁立できずに「不戦敗」している。与野党が相乗りした福島県知事選や新潟市長選を除けば「連戦連敗」だ。支持率の下落傾向が続くようであれば、この傾向に拍車がかかるのは確実だ。

   さらに、民主党にとって「泣きっ面に蜂」となりそうなのが、枝野幸男幹事長代理の発言だ。枝野氏は11月14日にさいたま市内で行った講演の中で、支持率低下に対する危機感を表明する中で、

「与党がこんなに忙しいとは思わなかった。『政治主導』なんてうかつなことを言ったら、大変なことになった。今、何より欲しいのは、ゆっくり考える時間と相談する時間」

と、民主党が政権の座についた09年夏の衆院総選挙で掲げてきた「政治主導」というスローガンを否定するともとれるもので、民主党支持者に失望感が広がるのは確実だ。

   岡田幹事長は、11年4月に控えた統一地方選について

「なるべく候補者を多く立てて、しっかり戦うということに尽きる」

と述べるが、このままだと「現在の執行部では戦えない」との声もあがりかねない状況だ。

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