内閣府が2010年11月9日に発表した10月の景気ウオッチャー調査によると、3か月前と比較した景気の現状に対する判断DIは、40.2となった。前月に比べて1.0ポイント下回り3か月連続で低下した。ただ、下落幅は縮小している。
内閣府は判断を、「景気は、これまで緩やかに持ち直してきたが、このところ弱い動きがみられる」に据え置いた。
家計動向関連DIは、家電エコポイント制度の変更に伴うテレビ等の駆け込み需要がみられたものの、たばこの値上げの駆け込み需要の反動や、エコカー補助金の終了に伴う新車販売の落ち込みなどにより低下した。
企業関連DIは、自動車の生産調整、円高の影響による輸出の減少や受注単価の下落がみられることから、こちらも低下。雇用関連DIも、正社員の採用を中心に企業の慎重な態度が続いていることを背景に低下した。
2~3か月先の景気の先行きを判断するDIは前月に比べて0.3ポイント下回り41.1となった。低下は2か月ぶり。家計部門関連DIは上昇したが、企業関連DI、雇用関連DIは低下した。エコカー補助金の打ち切りや円高などの影響を懸念する向きがある。