金相場が高騰している。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は2010年11月8日、取引の中心である限月の12月物が前週末と比べて5.5ドル高い1トロイオンス1403.2ドルで取引を終了。3営業日続伸して最高値を更新した。1400ドルを突破したのは初めて。その後の時間外取引でも1410.4ドルまで上昇した。
アイルランドやポルトガルなど一部の欧州の財政不安への懸念が広がったことや、世界銀行のゼーリック総裁が「金の価格を参照値に用いる新たな通貨協調体制の採用」を英紙に寄稿したことを手がかりに買いが入った。米国の大規模な金融緩和で、だぶついている資金が流入していることもある。
一方、東京工業品取引所(TOCOM)の金先物相場は、11月9日の取引時間中の最高値で1グラムあたり3682円(12月限月)を付けた。
また、金現物は1グラム3876円(田中貴金属工業、小売価格)と4000円が目前となった。