尖閣ビデオ「流出」称賛の声 「犯人逮捕」で英雄扱い?

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   尖閣ビデオ流出は「事件」として捜査が始まった。どうやら海上保安庁関係者に疑いの目が向けられているらしい。しかし、インターネットでは「歓迎する」という意見が圧倒的なほか、「称賛される行動だ」とする評論家もいる。野党からも「犯人捜しをやっている場合か」と責め立てられ、民主党は極めて苦しい立場に追い込まれている。

   約30万7000票中、尖閣ビデオ流出を「歓迎する」が65%、「問題だ」は15%――ヤフー・ニュースが2010年11月5日から始めた意識調査で、8日夕現在の結果は、圧倒的に「流出」を肯定的に捉えている。ほかに、「やむをえない」という消極的肯定派が20%いる。

「他にやることがあるだろう」

尖閣ビデオ問題の行方は?
尖閣ビデオ問題の行方は?

   ヤフー・ニュースに流れた尖閣ビデオ流出の記事のうち、100件前後のコメントが寄せられている時事通信などの記事コメント欄を複数みても、「意識調査」と同様の傾向がうかがえる。

   「他にやることがあるだろう」との指摘が多数並び、中国漁船による衝突事件をあらためて解明すべきだ、中国に抗議すべきだ、などと声をあげている。「警視庁公安部の資料流出の捜査の方が重要だ」「日本の名誉国民として表彰するべきだ」との意見もある。中には「無罪と言いたい気持ちは分かるが、(流出は)明らかに犯罪行為」とたしなめる人もいるが、少数派のようだ。

   「民主党は犯人捜しをやっている場合か」。みんなの党の渡辺喜美代表は11月7日、山梨県内の講演でこう指摘した。仮に「犯人」が分かっても、「その人は英雄になり、民主党政権は恥の上塗りになる」。

   確かに、今回の映像を流出させた人物について、元内閣安全保障室長の佐々淳行さんは「正義の味方、月光仮面」(11月5日、フジテレビ系「とくダネ!」)と評している。仮に流出させた人物が罪に問われることになれば「弁護する側に回りたい」とも話していた。

   11月8日の情報番組でも、コメンテーターの勝谷誠彦さんは「国家公務員法(違反容疑)でやりゃあいいじゃないですか。ボクは彼、彼女を徹底的に守りますよ」(日本テレビ系「スッキリ!!」)と擁護していた。

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