客層を高齢者や女性に広げる狙い
コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンも、調剤薬局やドラッグストアを展開する「アインファーマシーズ」と09年業務提携したが、これまでの展開は併設店2店にとどまる。ファミリーマートにいたってはどことも提携していない。
コンビニが医薬品に力を入れるのは、飽和状態の国内市場でじり貧を避けるため、品ぞろえに医薬品を取り込もうとするという狙いから。それによって若年男性に偏りがちな客を高齢者や女性に広げる可能性を探っている。
09年6月の薬事法改正で規制緩和され、風邪薬や胃腸薬といった一般用医薬品(大衆薬)は薬剤師がいなくても「登録販売者」の資格保有者がいれば販売できることになったことが後押しする。ただ、新設された登録販売者も「経験1年以上」などが条件になっていることもあって、コンビニにとっては人材確保のためには薬局やドラッグストアとの連携が欠かせない。当面はコンビニとドラッグストアが「腹のさぐり合い」を続けながら、徐々に連携する展開が続きそうだ。